銀行ローンで借金を一本化するメリット
複数の消費者金融からの借金を、銀行ローンで一本化させたいなと考えられている方も多いはずです。複数社から借り入れたお金を一つにまとめることは、多重債務者にとって、これほど魅力的なサービスはありません。何より銀行各社がこのサービスのメリットを大々的に謳っているので、記憶に残りやすいといえます。
ではどんなメリットを謳っているのかをみてみましょう。まずは金利ですが、年間12%前後と、消費者金融やクレジット会社のキャッシングなどの高金利サービスに比べると、圧倒的に低く抑えられています。
銀行のおまとめローン借入額の上限は1,000万円前後とかなり高額です。借入期間は10年以上と長く、手続き費用は無料で、保証人についても不要な場合も多くなっています。来店不要でWeb審査で済んでしまう場合も多いです。メリットだけをみると、ついつい即決してしまいそうですね。
銀行ローンで借金を一本化するデメリット
借金を一本化するデメリットとは
次に借金の一本化をした場合のデメリットをみていきます。確かにまとめる金額によっては、金利がかなり安くなることや、毎月の返済額を少なくすることができるでしょう。そうすることで、長年苦しんできた借金の返済に目途を付けることが可能になります。
しかし、お金に関することでおいしい話はありません。銀行の立場になって考えてみましょう。借金の一本化というのは、銀行にとってかなり大きなリスクといえるからです。
消費者金融のカードローンから銀行のカードローンへの乗り換えなど、単なる借り換えであれば、銀行もそれほど慎重になることはありません。それは貸付金額が少ないからです。少なければ審査においても通りやすくなります。クレジットカードに勝手にキャッシング機能を付けて借りやすくしているのも良い例といえます。
それに比べて借金の一本化の審査は大変厳しいと言わざるを得ません。なぜなら最初から数百万円に上る金額の契約になることも珍しいことではないからです。300万円や500万円などの金額で貸し倒れが頻発してしまうと、銀行側も大変な問題になるからです。
このように銀行の立場になって考えると、借金の一本化は、申し込めば誰でも審査が通るかというと、決してそんなことはないことがお分かりいただけると思います。銀行はボランティア活動ではありませんので、借金一本化を申し込んでくる方々を借金返済に難しい人々と認識し、通常よりも審査は厳しくします。
また、借金一本化は根本的な解決にはならない可能性があることです。毎月の支払額が少額になるメリットがあることは間違いありませんが、借り入れ総額自体は変わりません。返済期間を先延ばししたことで、かえって利息を多く支払う羽目になるだけかもしれません。
銀行に相談する前に弁護士に相談しよう
上述の通り、金融機関の審査に通れば良いですが、かなり厳しいといえるでしょう。複数ある借金を一本化するなら、まずは専門家と相談するべきでしょう。理由の一つとして、「過払い金」が含まれている可能性があることです。貸金業法が改正になる以前から借り入れがある場合、もしかしたら過払い金を含んでいるかもしれません。
過払い金を含んでいる場合、利息制限法に沿った引き直し計算をしなければ、正確な借金額を求めることができません。過払い金があることを知らずに、借金の一本化をすると、過払い金を請求できなくなる10年の時効を迎えてしまう可能性があります。借金の一本化をしたあと後に、過払い金請求をすることは可能ですが、手続きが煩雑になる可能性もあります。
法律に関しては、弁護士や司法書士など金融・法律の専門家に相談すると良いでしょう。以上のように銀行に最初から相談してしまうと、過払い金などを見逃してしまい、損をしてしまう可能性があります。自分自身に多くの知識があるかもしれませんが、法律のプロでなければ、多少の費用を掛けても、しっかり弁護士などに相談するようにしましょう。
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